運とはなんですかって言うと、ひとえに人の何倍も知恵を使い、人の何倍も気を使い、人の何倍も努力して、なおかつ顔に出ていない。 
こういう人を“運がいい人”と呼ぶんです。 
運がいい人は苦労に負けてないの。 
苦労してないわけではないんです。 
苦労というのは誰でもしてるんだよね。 
ただ、苦労に負けてる人は、顔に出ちゃうんです。 
言葉に出ちゃうんです。 
でも、苦労に負けてない人は涼しい顔をしてるんだよ。 
それに、苦しそうなことも言わないんです。 
仕事やスポーツなんかでも、勝って、勝って、勝ち抜いてるような人に話を聞くと、「運がよかったんです」とか、「みんなのおかげです」とかって言うんだよ。 
それで、運の悪い人はそれを真に受けちゃうんだよね。 
筋肉隆々の人がいたら、その人は間違いなく鍛えてるの(笑)。
 
それを、「いや、大したことしてませんから」って言われて真に受けるほうがおかしいんです。 
そんなことだから運が逃げていくんだよ。 
努力なんて当たり前なんです。 
成功してる人は努力もしてるし、知恵も使ってるんです。 
なおかつ謙虚にものを語ってるから運がいいんです。 
こういう人だからこそ、運がついてくるんです。 
だから運って、「ものすごい努力家が、へりくだって言う言葉なんだ」っていうことなの。 
運がいい人って、「私が運がいいんです」って言いながら努力するような人なんです。 
そういう人はまた「運がいい」って波動を出してるから、神様は同じものを与えてくれるの。 
「お金がほしい」と言っている人は、「お金がない」って天に向かって言ってるのと一緒なの。
 
そうすると、さらに“お金がない”っていう結果が起きてくるんだよ。 
そしてさらにすごい人は、自分の努力を忘れちゃうんです。 
それで、本気で運がいいって言ってるの。 
こういう人には勝てないんです。 
それで、ここまで来ると天が味方するんだよ。 
神様は必ず、その人にあるものを与えてくれるんです。 
ないからくれるんじゃないの。 
神様はその人が努力して、努力して、さらに楽しく努力して、あり余るほど持ったとき、さらに与えてくれるんです。
 
だから望もうが望むまいが、望んだものを与えてくれるんじゃないの。 
あなたが持っているものをくれるんだよ。 
悲しみを持っている人には悲しみをくれるんだよ。 
しあわせな人にはさらにしあわせが与えられるの。 
なぜかって言うと、出した波動が返ってくるから。 
『運』“斎藤一人・柴村恵美子”サンマーク出版 
運と努力は表裏一体だ。 
努力なしの幸運は、宝くじに当たったようなもので、かえって不幸になることもある。 
本当に運のいい人は、松下幸之助のごとく、「貧乏で、学歴がなくて、病弱だったからこそ、成功した」と言う。 
困難や障害を乗り越えるためにした、途方もない努力を忘れて「自分は運がよかった」と感謝する。 
運がよかったという人は、さらなる運を引き寄せる。 
愚痴や不満を言う人は、もっと愚痴や不満をいうような状況を引き寄せる。 
自分が今持っているものを引き寄せる。 
運か不運か、感謝か不満か… 
本気で、「私は運がいい」と言える人でありたい。
		



































