一休さんは弟子たちに一通の遺言状を書き残し 
「本当に困りに困ったときしか開けてはならぬ」 
ときつく言い渡して世を去った。 


残された人たちは、力をあわせがんばった。 


しかし世の常、困ることがたびたびおこる。 
でも本当に困った時にしか開けられない。 


「これぐらいのことで遺言状を開封していては 
一休禅師に申し訳が立 たない」と 
みなが一致協力して難関を乗り切っていった。 


弟子たちにとってみれば 
本当にどうにもならないほど困った時には 
一休さんの残した遺言状が救ってくれると 
心の拠り所になっていたのかもしれない。 


一体、この遺言状には 
どのようなありがたいことが 
書かれてあったのか。 
とても気になるところだ。 


実はその遺言状には 
たった一言、こう書いてあった。

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 「しんぱいするな、なんとかなる 一休」