こどもの建築学校 作品展を見てきました。

こんばんは、久留米市のお庭屋さん、e-garden(イーガーデン)の中村穂高です。

先週の土曜日はお休みをいただき、鹿児島に帰省していました。

大学の学科の同窓会+研究室のOBOG会に参加するためです。

まあ、そこもおもしろかったのですが、
今日、紹介したいのは、同期の仲間が主催している『こどもの建築学校』について。


ちょうどいいタイミングで、2019年の作品展をしていたので、見てきました。


こどもの建築学校作品展
友達のフェイスブックでちょいちょい見ていたのですが、
こうしてコンセプトまで含めてじっくり見るのは初めて。

しかも作品を直に見ることができよかったです。



こどもの建築学校コンクリートコップ
コンクリートで作った「カラーコップ」

コンクリートというより、モルタルかな。

コンクリートの特性を学んだあと、

型枠の素材で仕上がりの質感が変わること、
色をつけることもできること、  など学び、

型枠を作って制作したとのこと。

これは大きさの違うプラスチックのコップを重ねて
作ったんだろうな。
こどもの建築学校コンクリート鉢植
コンクリートで作った小さな植木鉢

こちらは、木で型枠を作っている写真がいっしょに
展示されていました。

こちらは割れ防止のために、針金も入れたらしいです。

より現実?現場に近いやり方です。


ドロドロのコンクリート、モルタルが
時間を置くことで、硬くなることを体験として学ぶ
カリキュラムです。


こどもの建築学校ドアノブ 駒
駒のかたちをしたドアノブ


建築でもっとも触れる機会の多いドアノブをテーマにした制作。

こどもたちの自由な発想を元に作られています。


が、

この制作には、
①自分の手の寸法を計り、
②自分の手になじむためには、どの大きさがいいかを何度も検討して

います。

そして、最終的に、ヒノキ材を加工して作ったもの。

単に「ドアノブを作る」だけでなく、
長さをはかる、使いやすい形、サイズ感 を学ぶ機会になっています。

こどもの建築学校ドアノブ 鉛筆
鉛筆のかたちをしたドアノブ
こどもの建築学校相欠きテーブル
相欠きテーブル

「相欠き」とは、

木材に溝や切り欠きを作り、木材どおしを組み合わせること。
釘やビスといった金物を使わずに木材を組み合わせることができます。

日本古来の伝統的な大工技術で、いろんな種類があります。

こどもの建築学校相欠きテーブル
このテーブルの脚をみてください。

これを釘やビスを使わず、ボンドも使わずに作っているのです。

「相欠き」の難しいところは、接合箇所を同じ大きさに作ること。
それをのこぎり、のみを使って正確に作る技術が求められます。

これを小学生で、学んで作ってしまうとは素晴らしい。

「頭で学ぶ」というよりは、体験して、結果「学ぶ」という順番になるのかな。

こどもの建築学校ツリーハウス模型
ツリーハウス


の模型。

そして、模型をもとに、右の写真の
ツリーハウスを作ることになります。


こどもの建築学校ツリーハウス課外授業
課外授業 ツリーハウスの制作

2日間かけて、ツリーハウスを自分たちで作ったとのこと。

秘密基地の感覚でしょうね。


こどもたちが作っている様子を見たわけではないですが、
ワクワクして、目を輝かせながらこどもたちが作っている様子が想像できます。



こどもの建築学校集合住宅
10cm✕10cmの箱に、参加者が自由に自分だけのお気に入りの空間を作り、
それらを組み合わせて作った集合住宅。


参加者の想いが組み合わさってできた、
けっして1軒の家だけではできない、
魅力的な風景や関係性ができていて、
おもしろい作品になっています。



こどもの建築学校集合住宅
1軒、1軒を見ても、
壁の色、置いている家具の種類、位置、
人物、ペット、観葉植物、

それぞれに個性が感じられます。


この活動をすると「みんなといっしょ」というより、
「個性」が尊重される、「みんなと違ってもいい」という
感覚が身につくような気がします。



↑ さも自分のことのように書いてしまいましたが、私は展示会を見ただけ。
私は何もやっていません。



展示会を見て、全体的に思ったことは、

体験中心で、フツーの学校ではなかなかできないところを学ばせていること。


そして、

ここで学んだこどもたちは、「建築」ではなくても「ものづくり」が好きな子に育つだろうな。

ということ。



鹿児島に住んでいたら、うちのこどもたちも通わせたい。

そんな「学びの場」を、同じ学年だった友達が主催して運営しているとはすごい!

当時からすごいヤツだったけどね。


すげえ!すげえ!すげえ!




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