モテる会社 川上徹也著 

裏メニューでモテる電気店(でんかのヤマグチ)からご紹介します。  

東京町田市にある「でんかのヤマグチ」もまた、期待値以上のサービスで、地域で圧倒的にモテている家電店です。  

町田市は東京と横浜の間にあるベットタウンでありながら、駅前はにぎやかで商業施設が立ち並び、全国大手チェーンが軒を並べる家電量販店激戦区です。 

でんかのヤマグチは駅から車で10分弱かかるところにあり、決して立地がいいとは言えません。  

広さも、街の電気屋さんよりも少し広い程度。 

品ぞろえや価格では、量販店に圧倒的に負けています。  

しかし「電化製品を買うならでんかのヤマグチ」というファンがたくさんいます。  

その理由は、地元の人の要望を徹底的に聞いて「そこまでしてくれるのか」という驚きを与えてくれるからです。 

高齢化が進み、核家族化が進むと「配線がわからない」「テレビの録画ができない」「電球が切れた」など、お年寄りにとって「ちょっとした困りごと」が増えていきます。  

ヤマグチの営業マンは、ほんのちょっとしたことであっても、目立つシマウマ模様の車や自転車でお客様の元に飛んでいきます。  

実費や工事代以外のサービスはすべて無料。  

電球を替える時には、合わせて傘の部分など手が届きにくいところをぞうきんがけしたりすることもあります。 

買いものやお使い、家具の配置換え、洗濯物の取り込みなど頼まれることもあります。 

そんな時、ヤマグチの営業マンは余程の無理が無い限りは喜んでやります。 

それも無料で。 

こうしたサービスを、でんかのヤマグチでは「裏メニュー」と呼んでいます。  

実は社員の名刺の裏には、次のような文言が書かれています。 

ヤマグチでは「裏メニュー」を一番大切なサービスと位置づけています。  

こういうサービスの積み重ねが、お客さまからの信頼を生み「ヤマグチはこんなことまでしてくれるよ」という口コミに繋がっていきます。  

現在、ヤマグチは大手量販店の2倍近い利益を産み出し、メディアにもひっぱりだこの、まさにモテる電気屋さんになっています。  

すべては「お客さんの期待を超えるサービス」を出し続けた結果なのです。 

でんかのヤマグチの弱者の戦略です。 

この徹底的なサービスで大手との差別化を行っているんですね・・・ 

徹底的なサービスとは・・・ 

①電球1個の交換でもトンデ行きます。 
②エコポイントの手続きをお手伝いします。 
③録画予約します。 
④頼まれれば、営業車で駅まで送ります。 
⑤頼まれれば水回りの修理もします。 
⑥頼まれれば、ペットのえさやり、庭の水まき、留守の見回りもやります 
⑦頼まれれば、部屋のタンスの移動を行います。 
等々・・・ 

高齢者の方には優しい電気屋さんになっています。